先祖を祀る

お仏壇の大きさと材質による種類と価格

東光院萩の寺住職 村山廣甫

お仏壇の大きさ

市販のお仏壇を大別すれば、大型、中型、小型のそれに分けることができます。ただ、寸法の基準は、関東は高さで、関西では前幅寸法となっています。以下は、ほんの一例でその大きさは、産地や仏壇店によって多種多様です。

〈大型仏壇〉
高さ171センチ/横幅90センチを標準とします。
※引き出し、引戸の付いた下台付き。
〈中型仏壇〉
高さ九九センチ(三尺)/横幅七六センチを標準とします。
※押入れの半分のところに安置するか、畳の上には台をして安置する。
〈小型仏壇〉
高さ七六センチ/横幅四六センチ(一尺四寸)を標準とします。
※居間の棚や茶ダンスの上に安置できます。法事やお盆、お彼岸のときは低いテーブルの上にでも移して、おまつりする。

当然のことですが、お仏壇が人きいからといって、そのことがご本尊やご先祖を篤く敬うことにはなりません。生活の場に置き、毎日お給仕して暮らすものであることを忘れたくないものです。住居や生活との調和を考えることこそ大切です。

お仏壇の材質による種類と価格

お仏壇には、漆塗(うるしぬり)金仏壇、銘木唐木(めいぼくからき)仏壇、新型仏壇の三種があります。

〈金仏壇〉
檜(ひのき)、杉、欅(けやき)などの材質を用いて、漆塗の上に金箔を張って仕上げたものです。漆塗の回数や、金箔の使用量(一枚掛け・二枚掛け・三枚掛け)、彫りの精巧さ如何によって、大きさにかかわりなく、価格には随分と開きがあります。中型以上のものが普通サイズとされています。一〇〇万円~二〇○万円くらいの価格のものが一般的に求められています(平成六年調べ)。なお、極上の粋を凝らした高級品には、三〇〇〇万円を超えるものもあります。
〈唐仏壇〉
木地(きじ)仏壇ともいい、金箔を使わず、材質の木地の渋みのあるツヤを生かしたものです。材質としては、黒檀(こくたん)、紫檀(したん)、鉄刀木(たがやさん)、カリン、ローズウッド、欅、桜、桑、クルミ、黒柿などもあります。木目が鮮やかに出ていて、組み合わせ部分がホゾ組みになっているのが良品です。三〇万円~一〇○万円くらいの価格のものが一般的に求められています(平成六年調べ)。
〈新型仏壇〉
合板やアルミニウム、プラスチック等を使ったもので、若い人の感覚に合うよう設計された‥家屋にフィットするよう、デザイナーが仏教の哲理を具象化した芸術品ともいうべきものです。光線や色彩、音楽等も用いたりします。まだ一般化していないため、高価なものとなっています。

お仏壇のお洗濯と修理

古くなると内部にロウソクや線香のススなどが浸み込んで、私たち素人では、お掃除してもどうにもならなくなってしまいます。こうしたときは、壇店に依頼して全体をくまなくきれいにしてもらうことになります。これを「お洗濯」と呼びますが、いわばお仏壇のリフレッシュ、オーバーホールで、漆を塗り替えたり、金箔を押し直したり、破損した箇所を修理してもらいます。すべて手作業で、専門家によって解体、修理されるわけですから、かなりの日数と、相当の出費も覚悟しておかねばなりません。お妨さまや仏壇店と相談してから決めるべきでしょう。

合掌
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